「B型と生活介護は、どちらも日中に通う障害福祉サービスだけれど、どう違うの?」
「自分や家族には、どちらが合っているのだろう?」
このような疑問を持つ方は少なくありません。どちらのサービスでも、事業所に通いながら日中を過ごし、作業や活動に取り組むことがあります。そのため違いが分かりにくいこともありますが、サービスの主な目的や支援の中心は異なります。
この記事では、就労継続支援B型と生活介護の違いを、利用を検討している方やご家族にも分かりやすく解説します。
B型と生活介護の違いを比較
| 比較項目 | 就労継続支援B型 | 生活介護 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 生産活動などを通じた就労機会や、知識・能力の向上を支援 | 日常生活上の介護や支援、創作活動・生産活動の機会を提供 |
| 支援の中心 | 作業、就労に関する支援、生活面の相談など | 食事・入浴・排せつなどの介護、生活支援、活動など |
| 利用対象の考え方 | 一般企業での雇用が難しい方などで、働く機会や生産活動を通じた支援が必要な方 | 常時介護が必要で、主に昼間に介護や生活上の支援を必要とする方 |
| 作業・活動 | 作業や生産活動が中心になりやすい | 創作活動や生産活動を行う場合もあるが、介護や生活支援を含めた支援が中心 |
| 報酬 | 生産活動の収入から必要経費を差し引いた額をもとに「工賃」が支払われる | 活動への参加があっても、B型の工賃とは仕組みが異なる |
※実際の支援内容は事業所によって異なります。また、利用できるかどうかは本人の状況を踏まえて市町村が決定します。
就労継続支援B型とは?
就労継続支援B型は、一般企業で雇用契約を結んで働くことが難しい方に、生産活動などの機会や、就労に必要な知識・能力を高めるための支援を提供する障害福祉サービスです。雇用契約を結ばず、自分の体調や状況に合わせて利用しやすい点が特徴です。
事業所によって、軽作業、手工芸、パソコン作業、清掃、商品の検品や販売など、取り組める活動はさまざまです。作業時間や通所日数を相談しながら、自分のペースで通える場合もあります。
B型では、生産活動に取り組んだ場合、事業収入から必要経費を差し引いた額をもとに工賃が支払われます。工賃は、雇用契約に基づく賃金とは異なります。金額や支払いの仕組みは事業所ごとに確認しましょう。
B型の利用を検討しやすい方
- 働くことや作業に関心がある
- 体調に合わせながら、日中活動を始めたい
- 自分に合った作業や得意なことを見つけたい
- 一般企業での就職に向けて、まずは作業経験を積みたい
- 生活リズムを整えながら、社会参加の機会を持ちたい
B型の利用者が、すぐに一般就労を目指さなければならないわけではありません。作業を通じて自信をつけることや、安心して通える場所を持つことを目標にする方もいます。
生活介護とは?
生活介護は、常時介護が必要な方を対象に、主に昼間、入浴・排せつ・食事などの介護や、日常生活上の支援を行うサービスです。創作活動や生産活動の機会を提供する事業所もあります。厚生労働省は、対象者の目安として、障害支援区分や年齢などに応じた要件を示しています。
生活介護の支援は、介護や生活面のサポートを含め、本人が日中を安全に過ごし、活動に参加できるよう支えることが中心です。具体的な活動や介護の内容は、事業所によって異なります。
生活介護の利用を検討しやすい方
- 食事・入浴・排せつなどに介助や見守りが必要
- 日中に継続した生活支援や介護を受けたい
- 体調や障害の状態に合わせて、安心して過ごせる場所を探している
- 創作活動や生産活動などに、支援を受けながら参加したい
生活介護は「何も活動をしないサービス」という意味ではありません。活動の内容や参加の仕方は、本人の状態や希望、事業所の支援体制に合わせて検討されます。
大きな違いは「支援の中心」
B型と生活介護は、どちらも日中活動の場として利用されることがあります。しかし、支援の中心には違いがあります。
B型は、作業や生産活動を通じた就労機会の提供や、就労に関する知識・能力の向上が主な目的です。生活介護は、介護や日常生活上の支援を中心に、創作活動や生産活動なども提供するサービスです。
ただし、作業をしているかどうかだけで、どちらのサービスかを判断できるわけではありません。生活介護でも生産活動を行うことがありますし、B型でも作業以外の生活相談や体調への配慮が行われます。サービスの名称だけで決めず、本人が必要としている支援を考えることが大切です。
B型と生活介護、どちらが向いている?
選ぶときは、「どちらが上か」「どちらが軽いか」ではなく、本人の希望や生活状況にどちらの支援が合うかを考えましょう。
たとえば、作業に参加する機会を持ちたい方や、働くことを意識して経験を積みたい方は、B型の事業所を見学してみるとよいでしょう。日常生活上の介護や継続的な見守りを含む支援が必要な方は、生活介護の事業所に相談する選択肢があります。
障害支援区分だけで、本人に合うサービスが一律に決まるわけではありません。現在の生活、健康状態、必要な介助、本人が望む過ごし方なども含めて相談します。最終的な利用可否や支給量は、市町村が本人の状況を踏まえて決定します。
利用を始めるまでの一般的な流れ
利用を希望する場合は、まず市町村の障害福祉担当窓口や相談支援事業所に相談します。その後、サービスの説明や事業所の見学・体験を行い、必要に応じてサービス等利用計画の作成、申請、支給決定へと進みます。
手続きや必要書類は自治体によって異なることがあるため、具体的な流れは市町村に確認してください。見学では、作業や活動の内容だけでなく、送迎、食事、介助の範囲、通所日数、体調不良時の対応なども尋ねておくと、利用後の生活をイメージしやすくなります。
よくある質問
Q. 生活介護でも作業はできますか?
事業所によっては、創作活動や生産活動に取り組めます。ただし、活動内容や支援の目的は事業所ごとに異なるため、見学時に確認しましょう。
Q. B型に通うには、必ず一般就労を目指す必要がありますか?
必ずしもそうではありません。作業の機会を持つ、生活リズムを整える、自分に合った活動を見つけるなど、本人に合わせた目標を立てられます。
Q. どちらのサービスが利用できるか、自分で選べますか?
希望を伝えて相談できますが、利用には市町村による支給決定が必要です。本人の状態や必要な支援、サービス利用計画などを踏まえて判断されます。
まとめ|本人に合う支援を相談しながら選びましょう
就労継続支援B型は、作業や生産活動を通じた就労機会や、就労に関する支援を受けるサービスです。生活介護は、介護や日常生活上の支援を中心に、日中活動の機会も提供するサービスです。
どちらを選ぶか迷ったら、本人がどのような支援を必要としているか、どんな一日を過ごしたいかを整理し、相談支援事業所や市町村の窓口に相談してみましょう。事業所の見学や体験を通して、実際の雰囲気や支援内容を確かめることも大切です。
就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」では、見学や利用に関するご相談を受け付けています。作業内容や通所のペースについて知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。
参考資料
- 厚生労働省「障害福祉サービスの内容」
- 厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」
- 厚生労働省「障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準」

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