「統合失調症があるけれど、働いてみたい」
「一般就労はまだ少し不安……」
「体調に波があって、毎日決まった時間に働ける自信がない」
そんな方に知っていただきたい選択肢の一つが、就労継続支援B型です。
統合失調症のある方の中には、「働きたい」という気持ちがあっても、体調や環境への不安から一歩を踏み出せない方もいます。
大切なのは、いきなり一般企業で働くことだけを目標にしないことです。
自分のペースで少しずつ生活リズムを整え、仕事に慣れていく方法もあります。
今回は、就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」を運営する立場から、統合失調症の方に就労継続支援B型がおすすめな理由を分かりやすく解説します。
統合失調症とは?
統合失調症は、考えや気持ち、行動などをまとめることが難しくなることがある精神疾患です。
症状や程度には大きな個人差があります。
治療を受けながら安定した生活を送っている方もいれば、体調の波によって仕事や日常生活に支援が必要になる方もいます。
また、病名だけではその人の得意・不得意を判断することはできません。
「統合失調症だから仕事ができない」と考えるのではなく、その人に合った仕事内容や働き方、環境を探していくことが重要です。
就労継続支援B型とは?
就労継続支援B型は、障害や病気などによって一般企業で働くことが難しい方に対して、働く機会や必要な支援を提供する障害福祉サービスです。
一般企業での雇用とは異なり、原則として事業所との雇用契約を結ばず、自分の体調や能力に合わせながら作業に取り組みます。
作業を行うことで、成果などに応じて**「工賃」**が支払われます。
仕事内容は事業所によってさまざまです。
たとえば、
- パソコン作業
- データ入力
- 軽作業
- 袋詰め・梱包
- 清掃
- ハンドメイド
- ECサイト関連業務
- 農作業
などがあります。
最近ではパソコンを使った仕事に力を入れるB型事業所も増えており、自分の得意分野を活かせる可能性があります。
統合失調症の方に就労継続支援B型がおすすめな7つの理由
1.自分のペースで働きやすい
統合失調症のある方にB型事業所がおすすめな大きな理由が、体調に合わせた働き方を相談しやすいことです。
一般就労の場合、
「週5日勤務できるだろうか」
「朝から夕方まで働けるだろうか」
「体調を崩して休んだらどうしよう」
といった不安を感じることがあります。
B型事業所では、本人の状況や事業所の支援方針などに応じて、利用日数や作業時間について相談しながら進められます。
最初から完璧に通う必要はありません。
まずは「通う」という経験を積み重ねるところから始めることもできます。
2.体調の波について相談できる
精神障害のある方の場合、昨日は調子が良かったのに今日は疲れやすい、といったこともあります。
そんなときに、
「休んではいけない」
「周りと同じだけ作業しなければならない」
と考えすぎてしまうと、働くこと自体が大きな負担になってしまいます。
B型事業所では、支援員と相談しながら作業を進めることができます。
大切なのは、調子の良い日に無理をすることではありません。
長く続けられるペースを一緒に見つけることです。
3.生活リズムを整えるきっかけになる
仕事だけではなく、生活リズムを整えることも就労への大切な準備です。
家で過ごす時間が長くなると、
「朝起きる時間が遅くなった」
「昼夜逆転してしまった」
「外出する機会が減った」
ということもあります。
B型事業所を利用すると、
起きる
↓
準備する
↓
事業所へ行く
↓
作業する
↓
帰宅する
という生活の流れを作るきっかけになります。
最初は週に数日でも、通所を継続することで生活リズムが整っていく方もいます。
「働く場所」であると同時に、「生活を整える場所」にもなり得る。
これもB型事業所の大きな役割です。
4.人との関わりを少しずつ増やせる
長期間仕事から離れていると、人とのコミュニケーションそのものに不安を感じることがあります。
「何を話したらいいのか分からない」
「職場の人間関係が怖い」
「人がたくさんいる場所は疲れてしまう」
そんな不安がある方もいるでしょう。
B型事業所では、支援員やほかの利用者と関わりながら過ごします。
とはいえ、無理にたくさん話すことが目的ではありません。
まずは、
「おはようございます」
「お疲れさまでした」
という挨拶からでも十分です。
少しずつ人と同じ空間で過ごすことに慣れ、必要なコミュニケーションを経験していくことができます。
5.「自分にもできる」という経験を積める
長く仕事をしていなかったり、過去の仕事でうまくいかなかった経験があったりすると、自信を失ってしまうことがあります。
「自分には仕事なんてできない」
と思ってしまう方もいます。
しかし、仕事は大きな成果だけがすべてではありません。
「今日は事業所に来られた」
「1時間集中できた」
「昨日より作業が早くできた」
「新しい仕事を覚えた」
「誰かにありがとうと言われた」
こうした小さな経験も立派な前進です。
B型事業所では、自分に合った作業から始めながら、小さな成功体験を積み重ねていくことができます。
この積み重ねが、次の挑戦につながっていきます。
6.得意なことを仕事にできる可能性がある
統合失調症があるからといって、できる仕事が限定されるわけではありません。
パソコンが得意な人もいれば、細かい作業が得意な人、ものづくりが好きな人もいます。
大切なのは病名だけで仕事を決めることではなく、
「その人は何が得意なのか」
を見ることです。
たとえば「毎日が夏休み。」でも、パソコン作業やEC物販、内職、ハンドメイドなど、さまざまな作業に取り組んでいます。
同じB型事業所でも仕事内容は大きく違います。
そのため、事業所を選ぶときには、
「自分がやってみたい仕事はあるか」
「得意なことを活かせるか」
という視点で見学してみることをおすすめします。
7.将来の一般就労へのステップにもなる
B型事業所を利用したら、ずっとB型でなければならないわけではありません。
もちろん、安心して長くB型事業所を利用することも一つの選択です。
一方で、
B型事業所 → 就労移行支援 → 一般就労
など、本人の希望や状態に合わせて次のステップを目指すことも考えられます。
大切なのは「早く一般就労すること」ではありません。
本人が無理なく働き続けられる方法を探すことです。
焦らなくて大丈夫です。
今できることを一つずつ増やしていくことが、結果として将来につながっていきます。
統合失調症の方がB型事業所を選ぶときのポイント
B型事業所ならどこでも同じ、というわけではありません。
事業所によって仕事内容や雰囲気、支援方針はかなり違います。
特に確認したいのは、スタッフとの相性と事業所の雰囲気です。
ホームページを見るだけでは分からないことも多いため、気になる事業所があったら見学してみることをおすすめします。
見学では、
- どんな作業があるのか
- 事業所内は落ち着いているか
- 困ったとき相談しやすそうか
- 自分に合った作業がありそうか
- 通い続けられそうな雰囲気か
- 体調が悪いときの対応はどうなっているか
などを確認してみましょう。
「有名だから」「家から一番近いから」だけで決めるのではなく、自分が安心して通える場所かどうかを大切にしてください。
働くことに自信がなくても大丈夫
「働きたい。でも怖い」
この2つの気持ちは、同時にあってもいいと思います。
長く仕事から離れていたら不安になるのは自然なことです。
だからこそ、最初から100%を目指す必要はありません。
週5日働けなくてもいい。
長時間作業できなくてもいい。
最初はうまく話せなくてもいい。
まずは事業所に来る。
次に少し作業してみる。
慣れてきたら新しい仕事に挑戦してみる。
そんなふうに、一段ずつ進んでいけばいいのです。
「毎日が夏休み。」が大切にしていること
私たち就労継続支援B型事業所**「毎日が夏休み。」**では、「できないこと」だけを見るのではなく、その人ができること・得意なこと・これから挑戦してみたいことを大切にしています。
パソコン作業、EC物販、内職、ハンドメイドなど、さまざまな作業があります。
「パソコンなら得意」
「黙々と作業するのが好き」
「ものづくりをやってみたい」
そんな一人ひとりの得意を、仕事につなげていきたいと考えています。
働くことは、必ずしも我慢することではありません。
自分に合った環境や仕事が見つかれば、
「働くことって意外と楽しいかもしれない」
と思える瞬間が生まれるかもしれません。
まとめ|統合失調症があっても、自分に合った働き方は探せる
統合失調症のある方にとって、就労継続支援B型は「一般就労ができない人が行く場所」だけではありません。
自分のペースで働く経験を積み、生活リズムを整え、得意なことを見つけ、次の一歩を考える場所でもあります。
大切なのは、周りと比べることではありません。
昨日の自分より少し前に進めたなら、それも立派な成長です。
「働いてみたいけれど、自信がない」
「自分にできる仕事があるのか分からない」
そんな方こそ、まずは就労継続支援B型という選択肢を知るところから始めてみてください。
見学してみて「ここなら通えそう」と思えたら、そこから始めればいい。
働き方は一つではありません。
自分に合った場所、自分に合ったペース、自分に合った仕事を見つけていきましょう。

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