MENU

家族が就労支援B型を利用するには?申請から利用開始までの流れを徹底解説。

目次

はじめに:「働きたいけれど、どう支えたらいいのか分からない」

「うちの子に合う仕事はあるのだろうか」
「無理なく働ける環境を探してあげたい」
「就労支援ってどうやって申し込むの?」

障がいのあるご家族を支える方の多くが、そんな不安や疑問を抱えています。

就労継続支援B型(以下、B型)は、障がいや体調の影響で一般就労が難しい方が、安心して働く練習ができる福祉サービスです。
ただし、利用を始めるには一定の手続きや流れがあります。

この記事では、ご家族の立場から見た「B型事業所の申請から利用開始までの流れ」を、初めての方にもわかりやすく説明します。

第1章 就労継続支援B型とは?まずは基本を理解しよう

B型事業所の目的

就労継続支援B型は、「働く練習」から始める就労支援制度です。
一般企業での就職やフルタイム勤務が難しい方が、体調に合わせて自分のペースで働くことができます。

  • 雇用契約は結ばず、作業に参加する形式
  • 働いた分に応じて「工賃(報酬)」が支払われる
  • 支援員が作業・生活の両面でサポート
  • 通所時間は短く、無理のないスケジュール

つまり、B型は「安心して働ける居場所」を提供し、将来的に一般就労へつなげる橋渡しの役割も担っています。

A型との違い

混同されがちな「就労継続支援A型」との違いを整理しましょう。

項目A型B型
契約形態雇用契約(労働者扱い)利用契約(福祉サービス扱い)
給与最低賃金以上工賃(平均約1〜3万円)
勤務時間週20時間前後1日2〜5時間が中心
対象就労能力はあるが一般就労が難しい方就労が困難・体調に波がある方
目的雇用の継続・一般就労への準備社会参加・働く練習・生活リズムの安定

ご家族の方が「長時間勤務は難しそう」「まずは社会に慣れてほしい」と感じる場合、B型事業所からのスタートがおすすめです。

第2章 利用できる人の条件と対象者

利用できる方

B型を利用できるのは、主に以下のような方です。

  • 精神・知的・身体障がいのある方
  • 発達障がいや難病など、継続的な支援が必要な方
  • 就労経験があっても、継続が難しかった方
  • 一般就労を目指す前に、働く練習をしたい方

必要な証明や手帳

次のいずれかの手帳があると、利用がスムーズに進みます。

  • 身体障害者手帳
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 療育手帳

ただし、手帳がなくても医師の意見書や診断書があれば利用できる場合があります。
市区町村の福祉課で個別に判断されるため、まずは相談してみることが大切です。

第3章 利用までの全体の流れ

B型事業所を利用するまでの手続きは、以下の5つのステップで進みます。

ステップ1:情報収集と見学

まずは、ご家族で「どんな事業所があるか」を調べましょう。
市区町村の障がい福祉課や、相談支援事業所で紹介してもらうのも良い方法です。

気になる事業所があれば、見学・体験を申し込みましょう。
雰囲気や支援員の対応を見て、「ここなら安心して通えそう」と感じることが大切です。

✅ 見学時のチェックポイント

  • スタッフの対応が丁寧か
  • 利用者さんがリラックスして過ごしているか
  • 作業内容が本人に合っていそうか
  • 通所しやすい立地・送迎体制があるか

ステップ2:相談支援事業所での面談

見学を終えたら、相談支援事業所で面談を行います。
ここでは、利用者本人の希望や体調、生活状況をもとに、サービス等利用計画書という書類を作成します。

この計画書が、後の申請に必要な重要書類になります。

ステップ3:市区町村への申請

次に、居住地の市区町村の障がい福祉課に申請を行います。
ここで「障害福祉サービス受給者証」を発行してもらう手続きが必要です。

申請時に必要な主な書類

  • 申請書
  • 印鑑・本人確認書類
  • 医師の意見書または診断書
  • サービス等利用計画書
  • 障がい者手帳(またはそれに準ずる書類)

審査を経て、利用が認められると「受給者証」が交付されます。
交付までの期間はおおむね2〜4週間程度です。

ステップ4:事業所との契約

受給者証が交付されたら、いよいよ利用を希望する事業所と契約します。

契約では次のようなことを確認します。

  • 利用日数・時間・作業内容
  • 工賃(報酬)や支払い方法
  • 通所時のルール(送迎・持ち物など)

契約後、利用開始日を決め、初回オリエンテーションを受けます。

ステップ5:利用開始

最初は週2〜3回・午前のみなど、無理のないペースからスタートする方が多いです。
少しずつ慣れていきながら、本人の体調や希望に応じて通所日数を増やしていきます。

支援員が日々の体調や変化を見守りながら、働くリズムを一緒に作っていくので安心です。

第4章 利用開始後のサポート体制

B型事業所では、働くだけでなく、生活全般を支える支援が行われます。

① 生活リズムの安定支援

決まった時間に通うことで、朝起きる・外出するなどの生活習慣が整います。
支援員が体調や生活状況をチェックしながら、無理のないペースを維持します。

② 作業サポート

シール貼り、組立、パソコン作業など、本人に合った作業を提案。
苦手な部分はスタッフがフォローし、“できること”を増やす支援を行います。

③ 社会スキル・人間関係のサポート

挨拶、報告、相談など、社会で必要なスキルを少しずつ身につけます。
トラブルや人間関係の悩みも、支援員が丁寧に対応します。

④ 工賃の支給

作業に応じて、月に1回工賃(報酬)が支払われます。
平均は全国で月1万5千円前後ですが、事業所によっては3万円以上のところもあります。

第5章 家族としてできるサポート

ご家族の理解と支えは、利用者にとって何よりの安心材料です。
ここでは、家族としてできる3つのサポートを紹介します。

① 話を“聞く”ことから始める

「今日どうだった?」「頑張ったね」──この一言が本人の励みになります。
結果よりも“通えたこと・続けられたこと”を一緒に喜びましょう。

② 無理をさせない

体調や気分に波があるのは自然なこと。
休みたい時は休ませ、責めずに寄り添う姿勢が大切です。

③ 事業所と連携する

家庭での様子や気になることを支援員に共有することで、より良い支援につながります。
家庭と事業所がチームになることが、安心して続けられる鍵です。

第6章 「毎日が夏休み。」のサポート体制と特徴

私たち就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」では、
次の理念をもとに“働く一歩”を支援しています。

  • 理念: 人のために生きる
  • 使命: 自分らしく、誠実な人の創造
  • 価値観: 利他・自責・勇気・挑戦

サービスの特徴

  • 平日10:00〜15:00の無理のないスケジュール
  • 昼食無料・送迎あり
  • 平均工賃3万円を目指した生産活動
  • スタッフによる個別支援と生活相談
  • 明るく温かい雰囲気で“笑顔の居場所”を提供

働くことが初めての方やブランクのある方でも、安心して通える環境を整えています。

第7章 まとめ:家族の「安心」が、本人の「自信」につながる

就労支援B型の利用は、本人だけでなくご家族にとっても大きな安心につながります。

  • 生活リズムが整い、笑顔が増える
  • 支援員が日々の様子を見守ってくれる
  • 社会とのつながりができ、未来への希望が生まれる

最初の一歩は小さくても構いません。
「まずは見学から」──それが“働く自信”への始まりです。

「毎日が夏休み。」では、ご家族と一緒に未来を描きながら、
“その人らしい働き方”を応援する支援を行っています。

不安があるままでも大丈夫。
あなたとご家族のペースで、一歩ずつ進んでいきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次