はじめに 安心して通える「働く練習の場」
「働きたいけれど、毎日フルタイムは難しい」
「まずは生活リズムを整えたい」
そんな思いを抱える方が安心して通える場所が、就労継続支援B型事業所です。
ここでは、一般企業のようなプレッシャーはありません。
体調や気分に合わせて、自分のペースで“働く練習”ができます。
この記事では、B型事業所の1日の流れをわかりやすく紹介します。
「通うとどんな1日を過ごすの?」「作業って何をするの?」という疑問を、初めての方にも安心して読めるように丁寧に解説していきます。
第1章 就労継続支援B型とは? まずは基本をおさらい
障がいがあっても“働ける”環境
就労継続支援B型(以下、B型)は、障がい福祉サービスの一つです。
「すぐに一般就労は難しいけれど、働く意欲はある」という方が、無理なく働く練習を続けられるように設計されています。
特徴は次の通りです。
- 雇用契約を結ばずに利用できる(福祉サービス契約)
- 体調や障がい特性に合わせて通所日・時間を調整できる
- 作業に応じて「工賃(報酬)」が支払われる
- 支援員や職員がサポートしてくれる
つまり、B型事業所は“働く練習”と“生活リズムづくり”を両立できる場所なのです。
第2章 利用開始までの流れ
ステップ1:見学・体験
まずは気になる事業所を見学してみましょう。
見学では、スタッフが施設内を案内し、作業内容や支援内容を説明してくれます。
実際に作業を体験できる事業所も多く、雰囲気を知る良いチャンスです。
ステップ2:受給者証の申請
利用するには、市区町村で「障害福祉サービス受給者証」を申請します。
支援員が手続きのサポートをしてくれることも多いので、初めてでも安心です。
ステップ3:利用契約・通所開始
受給者証が届いたら、事業所と利用契約を結びます。
その後、通所スケジュールや作業内容を相談しながら、利用がスタートします。
第3章 B型事業所の1日の流れ(例)
ここからは、「毎日が夏休み。」を例に、典型的な1日のスケジュールをご紹介します。
※事業所によって時間や内容は異なります。
| 時間 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 9:00 | 送迎・出勤・朝の準備 | スタッフの車で送迎。安心して通所できます。 |
| 9:30 | 朝礼・体調確認 | 今日の体調や気分を共有してスタート。 |
| 10:00〜12:00 | 午前の作業 | 軽作業や制作活動など、集中して取り組む時間。 |
| 12:00〜13:00 | 昼食・休憩 | 栄養バランスのとれた昼食をみんなで。 |
| 13:00〜15:00 | 午後の作業 | 午後も自分のペースで作業を継続。 |
| 15:00〜15:30 | 掃除・終礼 | 1日の振り返りと報告。 |
| 15:30〜16:00 | 送迎・帰宅 | スタッフが安全に送迎します。 |
第4章 朝の流れ:送迎・朝礼・体調確認
送迎サービスで安心通所
多くのB型事業所では、スタッフが自宅近くまで送迎してくれます。
「公共交通が苦手」「体調に波がある」という方も安心です。
朝礼と体調チェック
到着後は、手洗いや検温を済ませてから朝礼へ。
スタッフが一人ずつ体調や気分を確認し、その日の作業を決めます。
例:「今日は体調が少し不安だから軽作業にしよう」
「元気だから集中して制作を進めたい」
無理のない選択ができるのがB型の魅力です。
第5章 午前の作業:集中して“できること”を増やす時間
B型事業所では、さまざまな作業が用意されています。
「毎日が夏休み。」では、利用者の得意や興味に合わせて作業を選べます。
作業内容の一例
- 軽作業(シール貼り・検品・梱包など)
- パソコン作業(データ入力・デザイン補助)
- 手芸・アート制作(アクセサリー・小物づくり)
- 施設外作業(企業の清掃や農作業)
作業はチームで行うことも多く、仲間と協力しながら進めます。
スタッフが常に見守り、困ったときはサポートしてくれるので安心です。
第6章 昼食と休憩:みんなで過ごすリラックスタイム
昼食の時間
お昼はみんなが楽しみにしている時間。
「毎日が夏休み。」では、無料で温かい昼食を提供しています。
栄養バランスを考えた手作りの食事で、健康面もしっかりサポート。
食後の過ごし方
昼食後は、自由に過ごす休憩時間です。
おしゃべりをしたり、静かに本を読んだり、少し横になったり。
「午後も頑張ろう」と思えるようにリフレッシュします。
第7章 午後の作業:マイペースに続ける力を育む
午後は、午前よりも落ち着いた雰囲気で作業が進みます。
作業内容は午前と同じ場合もあれば、別の活動を行うこともあります。
午後に行われることの一例
- 商品の仕上げ・梱包
- 店舗やイベントの準備
- 売上報告・在庫管理
- パソコン入力やPOP作成
作業時間はおおむね13:00〜15:00の2時間ほど。
途中で休憩をはさみながら、無理のないペースで進めます。
第8章 終礼と掃除:1日の振り返り
掃除・片付け
作業が終わったら、みんなで作業台や共用スペースを掃除します。
「片付けまでが仕事」という意識を持つことで、社会的スキルが育ちます。
終礼・ふりかえり
終礼では、スタッフが1日の作業を振り返ります。
- 「今日はこれができたね」
- 「明日はこんな作業をやってみようか」
小さな成功体験を積み重ねることで、自信が育っていきます。
第9章 帰宅と送迎:安心して“お疲れさま”の時間へ
作業が終わると、スタッフの送迎車で順番に帰宅します。
通所時と同様に、安全運転で一人ひとりを自宅近くまで送ります。
帰り際に交わす「また明日ね!」という言葉が、次の日の励みになります。
働くことが“楽しみ”に変わっていく瞬間です。
第10章 B型事業所での1日がもたらす3つの効果
① 生活リズムが整う
毎日決まった時間に起きて、通う習慣が身につきます。
「朝起きる・出かける・働く」という流れが自然にできるようになります。
② 自信が生まれる
スタッフや仲間と過ごす中で、「できた」「続けられた」という成功体験を積み重ねます。
少しずつ前向きな気持ちが芽生え、将来への希望が広がります。
③ 社会とのつながりができる
通所を通じて、地域や人との関わりが増えます。
孤立感が減り、「自分の居場所がある」と感じられるようになります。
第11章 「毎日が夏休み。」の1日|“働く”をもっと自由に
私たち就労継続支援B型事業所「毎日が夏休み。」では、
“好きな仲間・好きな空間・好きな仕事”をモットーに、
働くことを「楽しみ」として感じられる日々を目指しています。
私たちの一日の特徴
- 9:00送迎・15:00帰宅の無理のないスケジュール
- 昼食無料・送迎付きで安心
- 平均工賃3万円を目指す生産活動
- 明るく、あたたかい雰囲気の作業空間
スタッフ全員が、利用者一人ひとりの“ペース”と“個性”を尊重します。
「できない」ではなく「どうすればできるか」を一緒に考え、成長を支えています。
まとめ:1日の積み重ねが、未来をつくる
就労継続支援B型の1日は、派手ではありません。
でも、その小さな一歩一歩が、社会参加への大きな道につながります。
- 朝の挨拶ができた
- 今日も通えた
- 作業を最後までできた
その一つひとつが、「働く力」へと変わっていきます。
「毎日が夏休み。」は、そんな小さな成功を積み重ねる場所。
“働くこと”が怖い人にこそ、安心して始められる第一歩を届けたい。
あなたのペースで、あなたらしく。今日も一緒に笑顔で過ごしましょう。

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